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7月 風への感謝祭
2012/7/18
7月18日から24日まで、デイサービスセンターとグループホーム合同で、7月行事として「風への感謝祭」を行いました。

今回の感謝祭のテーマが検討の末「風」に決まった時、「風の恩恵とは?」と、多くの職員が戸惑ってしまいました。今迄の感謝祭は、地球様、水、土、火と目に見える存在でしたが、今回は初めて目に見えない存在である「風」がテーマでした。

しかし、利用者様、入居者様の話をお聴きしているうち、白根の伝統行事の凧合戦は風の恩恵を沢山受けている事や、農業に携わった利用者様の体験談から、風が私達の生活を支えて下さっていた事などを教えて戴き、目が覚めるような想いが致しました。

 

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ここで、当日の感謝祭の中において、利用者様と入居者様がお話し下さった、風への感謝の言葉を紹介させて戴きます。

 

・デイサービス 90代の男性利用者様

「自然の風の有り難さ。 春の風は、感謝の風」

 

・デイサービス 90代の女性利用者様

「5月から6月に吹く風は、《春風秋良し》と言って、豊作になると昔から言われていました。凧合戦の頃でもあり、恵みの風だと皆で感謝し、拝んだものです。風はとても重要です」

 

・デイサービス 80代の女性利用者様

「風が吹けば雲が来て、恵みの雨が降ります。大地が潤い、畑が潤い、作物が出来、私達が食べて行く事が出来ます。風・水・大地・お日様全てが大切です」

 

・デイサービス 80代の女性利用者様

「今年の6月に、翠風園で凧合戦を観に行って楽しかったです。昔も今も、風を使って揚げる凧の良さを改めて感じました。風がないと、白根のお祭りは出来ません。風に感謝しています」

 

・デイサービス 90代の女性利用者様

「風の神様がいなければ、野菜は育ちません。風に吹かれる事で、風に負けないようにしっかり根を張ります。人も野菜も同じです。風は、人や野菜を鍛錬してくれる有り難いものです」

・グループホーム 80代の女性入居者様

「風鈴の音で風の音を感じ、風車が回る事で風の姿を知る事が出来ます。風は見えないようで、見える気がします」

 

・グループホーム 80代の女性入居者様

「若い時は、苦労の連続で嵐の中にいたようでしたが、そのお蔭で今はここに居られて、穏やかな風の中にいるようで、とても幸福です」

 

以上のように、利用者様、入居者様からの感謝のお言葉を聴き、風の恩恵に対して心から感謝の想いが湧いて来ました。また同時に、風の被害に対する不満の想いは沢山放出していても、新鮮な空気をもたらして下さる風や、人や植物を鍛えて下さる「風」に、今日まで本当に感謝が足りなかった事に気付かせて戴きました。

 

風は世界中に吹き渡りながら、常に新鮮な空気を運んでいます。風の力で気温が生まれ、海流が生まれ、季節が巡り、天気を作り出して下さいます。風が無ければ、全ての循環が止まってしまうのだと分かりました。そしてそれは自然だけでなく、人の思考も同じなのだと思います。いつも同じ思考を繰り返し、新しい風を自分自身に取り入れなければ、淀んで腐ってしまいます。

「風への感謝祭」を機に、これからは、風から戴いている恩恵に感謝しながら、風の姿に習い、日々を新鮮に過ごしてまいりたいと思います。

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(左の写真は、白根の大凧合戦が行われる中之口川を描き、短冊も六角凧のイメージにしました。また、中央の写真は風の映像を集めて映写機で映像も流しました)